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2009年10月25日
より身近に・・・
FUKUさんの写真集は、カワセミをより身近に感じさせてくれる内容です。彼のメイン・フィールドは最も身近に自然を感じさせてくれる公園、つまり公園で生きるカワセミが主役になった初めての写真集ですね。(^o^) カワセミは実に美しい、公園を行き来する誰もが足を止め、その美しさに感動する・・・そんな瞬間、瞬間が切り取られた写真が紹介されています。
公園には多くのカメラマンが集まります。そして同じような瞬間を切り取ろうとしますが、FUKUさんのように撮りたい瞬間をしっかりイメージして撮れるカメラマンはいないでしょう。それはやはり彼のカワセミに対する感じ方、接し方が違うからだと思います。カワセミに出会ってから7年間、身近な場所に通い、熱心に観察を続けながら、自らがカワセミに出会うことで味わう感動、喜びをカメラに収めてきたFUKUさん、敢えて言うとそこが一番の違いですね。当然公園なので、1枚、1枚見ると、同じような、似たような瞬間を撮っている人もいるでしょう。その中には撮った本人がビックリするような凄い1枚もあるかもしれません。カメラも随分進化してきたので、カワセミの姿に感動しているのではなく、むしろ撮れた写真に、撮れてしまった写真に感動している人が多いのではないでしょうか。(^o^)
カワセミの写真集は幾つか目にします。どれもみな大自然の中で、誰もいない清流で撮影されている、そして一見素晴らしい、見事な瞬間を捉えているようですが、その裏にはやらせや餌付けが透けて見えるものばかりです。そのような人に見せることだけを意図して撮影した写真って、凄いと感じることはあっても、意外に感動しないですよね。
この写真集は、身近な公園で、誰もが身近に接することのできるカワセミを、こく普通に、ごく自然に・・・しかしこの上なく美しく表現しています。すべての写真を見ると、この1冊には、FUKUさんの思いがしっかり込められ、彼が追い求めた素晴らしいカワセミの世界が凝縮されていると感じますね。勿論カワセミの魅力は十分すぎるくらい伝わってきます。
写真家福田啓人にとってカワセミは出発点、今後は撮影場所も撮影対象も広げ、もっと大きく羽ばたいてくれるでしょう。期待したいですね。
FUKUさんとは、公園だけでなく、ヤマセミやアカショウビンのフィールドで何度も一緒に撮影しています。何よりも彼の純粋な気持ち、特にカワセミへの熱意は、今後の活躍にも必ず活かされると思います。頑張って下さい。
トビモノ全盛のカワセミ写真の中で、こういう普通の写真もあるとホッとします。(^o^) 勿論トビモノ、水絡みの作品も数多く掲載されていますよ。
まだカワセミを見たことがない方、是非この写真集を手にとって見て下さい。すぐ近くの公園でこんなに美しい鳥に出会うことができるのです。例えば東京のど真ん中、後楽園や新宿御苑の池にもカワセミはいますよ。(^o^)
投稿者 eisvogel : 02:40 | コメント (6)